エア・フリー 〜存在しない私達〜《後編・絆》
(バイトの仕事にしては荷が重すぎるし、しかもカウンターは一人でもし、何かあったらどうしよう……。)
理美はそんな事を考えてたので、すっかり貼り紙の事など忘れていて、14時をだいぶ回ってから貼り紙を貼った。
そして鍵を掛けようとした所に滑り込みで女性が一人入ってきた。
「はぁーはーはぁはっ」
その女性はこの台風の中、歩いて来たようで全身びしょ濡れの上に、激しく肩で息をしていた。
理美は最初、滑り込んで来た客にも舌打ちしたい気分だったが、その女性の姿を見たら、とても断れる様子ではなかった。
「会員様ですか?あっ!それならこちらにお名前をお書き下さい。」
その女性は自分の名前を記入しようとして
「ああ!良かった。和田梓さん。もう来てるんですね。」
そう呟いて、
『谷川望』
と記入した。
理美はそんな事を考えてたので、すっかり貼り紙の事など忘れていて、14時をだいぶ回ってから貼り紙を貼った。
そして鍵を掛けようとした所に滑り込みで女性が一人入ってきた。
「はぁーはーはぁはっ」
その女性はこの台風の中、歩いて来たようで全身びしょ濡れの上に、激しく肩で息をしていた。
理美は最初、滑り込んで来た客にも舌打ちしたい気分だったが、その女性の姿を見たら、とても断れる様子ではなかった。
「会員様ですか?あっ!それならこちらにお名前をお書き下さい。」
その女性は自分の名前を記入しようとして
「ああ!良かった。和田梓さん。もう来てるんですね。」
そう呟いて、
『谷川望』
と記入した。