エア・フリー 〜存在しない私達〜《後編・絆》
せめて母親だけでもそんな俺の理解者だったなら今こうしてこの場所にはいない。

でも人にはそれぞれ“生きる道” “生きる場所”がある。

所詮どうあがいても、俺にはこの生き方しかない。

それならばやはり帰る場所はあの人の所しかない!

今の所、手がかりはこれだけだが、苦し紛れに勇からもぎ取ったロケットペンダントがなかなかいい働きをしてくれるかもしれない…。

そう思うとずっと“OFF”にしていたケータイの電源を“ON”にした。


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