エア・フリー 〜存在しない私達〜《後編・絆》
「それじゃあまず経過報告をして!私たちは火葬を済ませて一時間前に戻ったとこだけど、アナタに連絡が取れなくてよく事態が飲み込めないのよ!」
黒沢は窓を全開にして海岸線を飛ばしながら聞いていた。
湿っぽい潮風がかなり心地よい。
「ハイ。自分はテレビ局が式場にいなかったものですから、おかしいと思って屋敷に返したのですが、戻った時にはブローカーたちが捕らえていたのが、“勇”と“弥生”だけだったんです。」
「じゃあ “火菜”は逃げたのね!」
「ハイ。火菜は“源”が手引きして逃がしたようです…。」
「源がどうして!?」
黒沢は言うまいかと思ったが、隠し事は出来ないと腹をくくって
「実は……俺が始末するつもりで外に連れ出して細工して事故死にするつもりでしたが…。」
「逃げられたのね!」
「…ハイ。」
「それで分かったわ。ブローカーの言わんとする事が……」
「何かありましたか?」
黒沢は窓を全開にして海岸線を飛ばしながら聞いていた。
湿っぽい潮風がかなり心地よい。
「ハイ。自分はテレビ局が式場にいなかったものですから、おかしいと思って屋敷に返したのですが、戻った時にはブローカーたちが捕らえていたのが、“勇”と“弥生”だけだったんです。」
「じゃあ “火菜”は逃げたのね!」
「ハイ。火菜は“源”が手引きして逃がしたようです…。」
「源がどうして!?」
黒沢は言うまいかと思ったが、隠し事は出来ないと腹をくくって
「実は……俺が始末するつもりで外に連れ出して細工して事故死にするつもりでしたが…。」
「逃げられたのね!」
「…ハイ。」
「それで分かったわ。ブローカーの言わんとする事が……」
「何かありましたか?」