エア・フリー 〜存在しない私達〜《後編・絆》

「じゃあサムさんの家に居たの?」

「そだよ。小さかったけど、ドキドキする事とかなくて まいにちたくさんねむれたんだ」

「そう。良かったね。」

火菜は返事はしたものの

――私が命と結婚したら、勇はお母さんと暮らすのかな…。そろそろ命の事を話さなきゃならない。言いにくいけど、ちゃんと勇に話して判ってもらわなきゃ。

と考えていた。

勇がやっとで料理を全部平らげて、お茶を飲みだしたので

「勇。大事な話があるんだけど、聞いてくれる?」

火菜が真剣な眼差しで勇に向き合った所で

♪♪♪♪〜♪♪♪〜

電話が鳴りだし、火菜は仕方なく子器を取った。

「はい。もしもし…」


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