エア・フリー 〜存在しない私達〜《後編・絆》

「あっ!火菜ちゃん。勇君も一緒!?」

未来の母だった。

「はい。一緒です。」

火菜が答えると

「二人とも居ますよ。」

未来の母が弥生と望に向かって言った。

「ああ!」

「良かったぁ〜」

安堵する二人の声が聞こえた。

「それじゃあ順番に代わるわね。」

まずは望が

「もしもし、火菜。良かったぁ。本当に色んな事あったのね。でもたくさんの人に助けてもらったんだよね!? 後は取引さえ上手く行けば自由になれるからね。お母さんたちを信じて待っててね。」

と言った。

「うん。お母さんありがとう。勇と二人で待ってるからね。お母さんたちも頑張ってね。」

「うん。頑張るからね。じゃあ、勇に代わって。弥生さんに代わるから!」

望はケータイを弥生に手渡した。


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