エア・フリー 〜存在しない私達〜《後編・絆》

「な、なんだよ。オバサン。アタシの方が被害者なんだよ!アンタの娘にチクられて、あれからツイテないんだからね。アタシは何やっても……」

「未来じゃない。未来はそんな事してない。それなのに、アナタたちは未来をイジメて、イジメて……死に追いやった。」

「……未来が死んだ?」

アリサが“死”と聞いて顔から血の気がサーッと引いた。

「そうよ。ケータイに遺書を残してね。」

未来の母が未来のケータイをアリサの鼻先に近づけた。

「いつだよ。そんなの嘘だ。」

「嘘じゃないわ。アナタたちが最後に私たちが留守の時にうちに来て、未来を……未来を……未来に何したの? 私たちが帰った時には、未来は自分の部屋で首を吊って死んでたの。さあ!これを読んでみなさい。」

未来の母がアリサと必死に戦っていた。

望と弥生はその後ろで見守っていた。


…………………………………
< 346 / 363 >

この作品をシェア

pagetop