エア・フリー 〜存在しない私達〜《後編・絆》
「まあー!源さん良かったですね。」
女性陣もソファーを取り囲み、しばし話しが続いた。
「それじゃあ、まだ野田さんの消息は判らないのね。」
望が弥生に聞いた。
「ええ、でもあの人の事だから、生き延びていてどこかで暮らしていると思います。梓さんも地元の島に戻ってナースをしながら野田さんの帰りを待っているんですって!」
「それは良かった。」
皆が頷いた。
「また来年の今日良かったら皆さん来て下さい。」
帰り際、未来の母の誘いに
「そうよね。一年に一度くらいみんなで思い出してやらなきゃね。」
望が賛同すると皆も頷いて、偲ぶ会はお開きになった。
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