エア・フリー 〜存在しない私達〜《後編・絆》
源の言う味方でスパイとは、あの熱中症になって死にかけていた男“飯島”だった。

源自身も黒沢の罠にかかって飯島と同じ熱中症で殺されかけた所を逆に助けだしてもらった恩もあるのだが、この部分は格好わるいので火菜には話していない。

でもその飯島が源を助けだして病院に運んでくれた際に、手を組む事にしていた。

そして飯島は約束通り、中条家に戻って黒沢の下で働いている。

時折、源に連絡して来て中条家の事を話してくれるので、源は離れていても中条家の事が手に取る様に分かっているのだ。

だから、火菜も勇もそして、あの弥生さえも無事でいる事が分かっている。


< 52 / 363 >

この作品をシェア

pagetop