エア・フリー 〜存在しない私達〜《後編・絆》
谷川 望様へ
『あなたの協力のおかげで、私達三人は無事にあの屋敷から抜け出す事が出来ました。
ありがとうございました。
火菜ちゃんからは何か連絡が入りましたか?
実は命からがらだったので三人はそれぞれ別々に逃げて連絡が取れないのです。
本当はあなたに電話をかけて火菜ちゃんの様子を聞きたいのですが、今頃あなたの家は大変な事になっているだろうと推察され、一方的ではありますが手紙なら安全だと考えてしたためています。
勇はあの通り健常者と比べたら頼りないので、今頃どこでどうしているのか心配ですが、脱出の際には命がけで私を助けてくれて、私はただそれだけで幸せで死んで行けると覚悟したのですが、人生とは本当に一寸先は分からないものですね。
私は今、逃亡者として逃げています。
あの臓器売買の組織を裏切った男と一緒に放浪の旅をしているのです。』
涙ながらにこの手紙を呼んでいた望はいきなりの展開に驚いて二枚めをめくった。
『あなたの協力のおかげで、私達三人は無事にあの屋敷から抜け出す事が出来ました。
ありがとうございました。
火菜ちゃんからは何か連絡が入りましたか?
実は命からがらだったので三人はそれぞれ別々に逃げて連絡が取れないのです。
本当はあなたに電話をかけて火菜ちゃんの様子を聞きたいのですが、今頃あなたの家は大変な事になっているだろうと推察され、一方的ではありますが手紙なら安全だと考えてしたためています。
勇はあの通り健常者と比べたら頼りないので、今頃どこでどうしているのか心配ですが、脱出の際には命がけで私を助けてくれて、私はただそれだけで幸せで死んで行けると覚悟したのですが、人生とは本当に一寸先は分からないものですね。
私は今、逃亡者として逃げています。
あの臓器売買の組織を裏切った男と一緒に放浪の旅をしているのです。』
涙ながらにこの手紙を呼んでいた望はいきなりの展開に驚いて二枚めをめくった。