姫華伝
「大丈夫」



あたしは笑顔で答えた。



この子は、佐藤愛<サトウ・アイ>
そこら辺の変なアイドルより断然可愛い、天使みたいな女の子。
性格も優しくて家庭的。
簡単に言うと、“女の子”をそのまま持って生まれた女の子だ。



「そっか**なにか出来ることがあったら愛にも言ってね!!愛、姫ちゃんの力になりたいの!!」



あぁ、君、そんな可愛い笑顔でなんてことを言うのさ。



「嬉しいこと言ってくれるのはいいけど、あんま可愛いと襲うぞ。」



「姫ちゃんならいいー!」



“いいー!”じゃねぇよ!!!マジで、襲うぞ!!!



そのとき、タイミングよく授業の終わりを告げるチャイムが鳴った。



「それじゃ、今日はここまで。」



「終わったーーーーー!!!」



「まだだ。アホ神崎。」



「あぁ?!」



あたしが折角、気持ちよく伸びをしたら金ちゃんがストップをかけた。



つか、アホってなんだ?!教師が生徒に、んなこと言っていいのかよ!!!



「神崎、さっき寝てたことはチャラにしてやるからこの書類を理事長んとこに届けてくれ。」



「はぁ?!なんで、あたしが!!!」



「寝てたことチャラにしてやるっつってんだろ?」



「チャラにしてもらわなくても結構だっつーの!!」


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