姫華伝
「誰に向かって女の子みたいなんて言ってんのかって聞いてんだよ。耳ついてんだろ?ちゃんと答えろよ」



「えー・・・っと;;;」



あたし、何でこんな攻められてんの!?



「姫ちゃん、姫ちゃん;;;」



その時、後ろから小声で藤堂郁也があたしに囁いた。



「なっなんだ?;;;」



「悠はね、“女の子みたい”って言われるのがすごく嫌いなんだ。“可愛い”って言われるのはいいらしいんだけど」


なっなんじゃそりゃーー!?



「それ「姫**」



悪魔の声が部屋に響きわたった。



それと今気付いたが、呼び方が“姫ちゃん”から“姫”になってるぞ;;;



「俺の前で二度と“女の子みたい”っていわないでね?言ったら・・・・殺すよ?」



うおォォ!?
マジだ!!この目は本気だ!!



「いっ以後、気を付けます;;;」



「そっ**わかってくれればいーんだぁー**」



いつもの句丘悠都に戻った。
・・・いや正しく言えば、天使の句丘悠都になった・・・のほうが正しいんだろう;;;



「あっ、それと!!」



句丘悠都は、クルッと回転してあたしの方を向いた。



「さっき、句丘悠都って呼んだでしょ?フルネームはヤダぁー!悠って呼んで?**」



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