[ ne・o-Child ]
その後ろで
「仁、どう思う?やけに簡単じゃなかった?警備は少なかったし……」
カチャカチャ――
「結構大変だっただろ?
侵入するまでは…それはそうと櫂の変装はうまかったよ。髭、似合ってたし。生やせば?」
カチャカチャ――
自分の顎を触りながら
「冗談だろ?痒くて無理!」
カチャ・・・
「あのさぁ~。2人とも後ろで話されると気が散るんだよね。開いたら呼ぶからあっち行っててくれる?」
と峻平は後ろ手でソファーの方を指差す。
俺らは素直にソファにもどり、ハルの入れてくれたコーヒーを飲みながら話をしていた。
「あいつら何やろうとしてると思う?
大量のガキの死体が研究室にあったの仁は見た?」
「いや、ただまた子供を集めていることは確かだな。しかも今度は男かぁ……」
仁と目が合う。
「政府は黙認。」
目を伏せる俺に仁は、
「首相は点前でも言わなきゃいけないはずだろ?でもニュースにもでてきやしない。
これだけ人が減って、浮浪者が増え、暴動が起きてるのに見てみぬふり、いつまでもできるか?
そのうちあの人殺されるよ。
間違いなく国民に。」
『クローンだよっ』