[ ne・o-Child ]
「櫂こいつあの時の?連れて帰ったのか?」

と言う仁の声に我に返り、

「あぁ……成り行きで」



『ジロジロ見んなよ。お前らホモか?!』

その顔に似つかわしくない言葉を発するそのガキに

「お前名前は?」

と声をかけると何か考えた様子になり

『おっさん……?案外若かったんだっ。』

と鼻で笑う。

「お前24の男捕まえて
おっさん言うな!」

いちいち感に触るそのガキの態度にムキになってしまう。


『14の俺からしたらおっさんだよ。それにあの時、髭と眼鏡に白衣着てたじゃん。立派におっさんに見えたよ。』

口角を少しだけあげ、生意気に笑うそのガキを助けたことを少し後悔した。

しかしその後の言葉に

『ねぇ、そのデータ開けたとしてもその瞬間汚染されるよ。そういうプログラムになってる。

ネットからメインサーバに侵入できたとしても5分おきにパスワードが変わる。間違った瞬間にデータはすべて暗号化。

どういう経路で侵入するか知らないけど楽じゃないと思うよ。

すぐにこの場所はわれ、
the End---』

そいつは徐に歩き出したかと思うと窓の側に立ち、前のビルを眺めていた。


陽の光を浴びたそいつの髪はゴールドに光ったようにも見える。

『ふ~ん。いい場所だねっ。』


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