[ ne・o-Child ]
FINAL

哀しい子供

深夜に警報が鳴り、突然のことに
皆の動きが慌しくなる。

照明が落ち、非常灯が点いたが
ビル内は薄暗い。

今日の醜態に社長が憤慨し、
俺達は爆発の処理を命じられて
ほとんどの者が残っている。

幹部すべてを残し、最上階
にある社長室で長いミーティングが
行われているようだった。

櫂の安否が気にかかり、
それでも逃げれたことにホッと
していた矢先だったのに

なぜ此処に・・・?



櫂は・・・死んだのか?


長い廊下の先に無表情で
歩くRENがいる。

俺はその場にたたずんでいた。


そのRENを止めようと警備員が
立ちはだかると易々と片付けられ、
なおもこっちに向かってくる。

【ne・o-Child】
戦闘兵器の彼らもRENにとっては
まるで赤子の手を捻るようなもの。

でもRENはいつものように
殺すわけでもなく、
ただ向かってくる敵を裁いている
ように見える。

エレベーターの前にいる
俺の前にRENが・・・


RENの後ろに成宮が見えた。
手には44口径のマグナムを構えて

それに気づいてるのか?
RENはいきなり体勢が低くなり
俺の足をはらう。

俺は床に倒れた。


その俺の肩に手をのせ
耳元で

「・・・・・・・・」

ズキュ――ン――

と成宮の拳銃が火を噴くよりも
早くスッとRENはエレベーターに
乗り込んでしまった。


「何してる仁!!追え!!」
と成宮は俺に駆け寄り指図する。

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