[ ne・o-Child ]

哀しみの果てに

爆発の後処理を終えた
明け方、姉の部屋に行くと

「結局わかったのは女の方が
強いってことだけよ。」

と言いながら洋服を無造作に
スーツケースに詰める姉、

「だってそうでしょ?
どんなに技術が発達しても
卵を創りだせるのは女だけ
なんだから・・・無理なのよ!
女の子宮が
一番偉大なの!」

無理矢理スーツケースに
押し込み上にのり
ギュウギュウ押す姉は、
昔から知っている本来の
姉の顔に戻っていた。

でも・・・少し目が赤い。

俺はVergerのことは触れずに

「これからどうする?」

姉は一瞬動きを止め

「とりあえず戻らないと、
研究員の子たちが待ってるからね。

後、今後のことも考えないと・・・
後処理もしないとね(笑)」


それは大したことには
ならなかった。

夜銃声の音がしたため
通報はあったらしが、
それは闇雲に・・・

爆発は実験中の事故と処理され、
そのことによってVergerが死亡。

他の大量の部隊の遺体は・・・


死者は、なし。

皆、骨折や打撲程度でただ
気絶させられていただけで、


RENは誰も殺していなかった。


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