神楽幻想奇話〜荒神の巻〜
(思い出す?それならおかしい点が幾つもある。
それはあんたが知るわけがない場面がある事だ。
山に居たあんたは都の出来事は知らないはずだ!)


どう考えてもあの時間軸と人物の関連性を夢にするのは無理がある。
透の意見は当たり前のように聞こえた。


『ふん、これはただの夢じゃねえんだよ!
一度死んだ者達にのみ見ることが出来る過去の歴史なんだよ!
よく死にかけた奴が走馬灯を見たとか言うだろ!?それは半歩足を踏み入れた証拠だ。』


(じゃあそれを通してあんたは一部始終の話を知ったんだな?)


その問いかけに何も答えない酒呑童子は、透を面倒くさそうに見つめると舌打ちした。


『ちっ、テメーには話すことはねえ。俺はスサノオを倒すために復活した…それだけだ!
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