神楽幻想奇話〜荒神の巻〜

平安時代の夢を見た透

その間海を満喫した一同

しかしその時、彼等の運命を大きく変える事件が起きようとしていた…。

それは白蓮の屋敷での数時間前に遡る。


善次郎が白蓮の部屋を去ってから少しして、一通の手紙が白蓮の元へと届けられた。

手紙を読んだ白蓮はすぐに御影を部屋に呼ぶと、一つの任務を彼に与えたのだった。


「御影や、頼みごとがあるんじゃが…。」


「何でしょう？何でもおっしゃって下さい。」


御影は眼鏡を掛け直すと白蓮の前に腰を下ろした。


「うむ、すまんが高千穂へと向かってほしいのじゃよ。水嶋殿の元へじゃ。」


「高千穂？九州の宮崎県ですね…水嶋殿といえば忍と彩音の師匠ではありませんか。
…どうかされたのですか？」