神楽幻想奇話〜荒神の巻〜
「いっくよー!吹っ飛べ!」


そう言うと雷神は天にかざした手を屋敷に向かって振り下ろした!


まずい!

落雷!

防げるか?

無理!

結界!

間に合わない!

瞬時に考えが巡ったが、何一つ良策が無いまま白蓮の視界が白く染まった!


…一瞬聞こえた爆裂音は耳鳴りに変わり、真っ白になった視界は浮遊感と共に暗闇へと変わっていった…。


何も出来ないまま雷神の一撃に倒れた白蓮を見据えた後、風神達は用件を済ませて立ち去っていった。


…次に海から帰った透達が目にしたのは、落雷と竜巻によって完全に廃屋となった屋敷と…。

生命活動を止めた白蓮の姿だった…。
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