神楽幻想奇話〜荒神の巻〜

まさかとは思ったが本当に生きているとは透達には信じられなかった。

一体どうやって撃退したのか全く予想できない。そしてその敵が何者なのかも…。


「所で敵の正体をご存じなんですよね!?一体何者なんですか？」


透はオマモリサマの言葉を信じて忍達は無事だと自分に言い聞かせると、思考を切り替える事にした。

透の質問を受けた彼女は、首を傾げて少し悲しそうな顔をしながら答えてくれた。


「暗闇の主…その名はスサノオ…。
彼は人間を憎む、神の創りし自然を破壊し汚す人間を…。
神に対する信仰と感謝の気持ちを忘れ、傲慢がまかり通るこの世界を…。
彼はすべてを１からやり直すつもりや。」