神楽幻想奇話〜荒神の巻〜

冥界の獄卒

オマモリサマの話も一通り終わって、透達が今後の事について話し合っていた時、急に幹矢とオマモリサマが頭を跳ね上げた。


「オマモリサマ!?」


「わかっとる、ウチも感じた。
…意外に早い来客やね…今から場所を変える、幹矢達は出迎えを。」


オマモリサマはそう幹矢に告げると部屋の奥へと下がっていった。


幹矢は一礼した後透達に向かってこう言った。


「敵だ!オマモリサマがすぐに閉鎖的異空間に転移をして下さる、僕達は外で迎え撃とう!
中へ入れさせてはいけない!」


「敵もう来たんですか忍達もまだ着いてないってのに!」


透達も即座に立ち上がるとまだ見ぬ敵との退治に緊張を走らせた。


それから一同は外に駆け出すと敵の姿を探した。
しかしそれらしき姿は無い!


辺りを見回す透達にどこからともなく男の声が聞こえてきた。


「よぅ、雁首そろえてお出迎えとは傷み入るね…。
用件は分かってんだろ?さっさと神器をよこせよ人間。」
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