妹の恋人は姉の彼氏の従弟Ⅱ
私は額を手のひらで抑えると、ため息をついた

「あのさぁ……その頭の中で何を考えたら、そういう言葉が出てくるのかな?
7年ぶりに再会はしましたよ
7年ぶりに会った友人に対して、『結婚』って冗談のつもり?
私をからかってるの?」

海堂は首をかしげる

視線があがると、海堂は顎に手をあてて考え始めた

「好きな女と結婚できる」

ぼそっと海堂が口を開いた

私が7年前に言った言葉の一部を抜粋したのか?

「紫音は友人ではなく、恋人だ」

海堂の思考を研究しているヤツはどっかにいないのか?

きちんとわかるように文章に解読してくれる機械はないのか?

「言っておく!
私は昨日の記憶が全くない
どんな会話をして、どういう流れで海堂の家に行ったのか
さっぱり覚えていない
だから昨日の出来事は無かったと思え
今日、7年ぶりに再会した!
そういうつもりで会話をしろ
言葉を選んで、私にわかるように話せ」

海堂は口の端をさげると、困った顔をした
眉尻も下がっている

「でも昨日、会った」

「だから私には記憶がない!」

「セックスした」

「言葉を選んで、話せって言っただろうが!」
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