妹の恋人は姉の彼氏の従弟Ⅱ
「紫音、起きてよ」

海堂に頬を優しく叩かれた
薄目を開けると、海堂が私の上にのって見つめている

「もう一回、やろうよ」

「はあ?」

「ね、もう一回」

私は海堂をベッドから突き落とした

「嫌だよ! 何回やったら気が済むんだよ
仕事しろ、仕事
社長は昼間っから女を家に連れ込める楽な仕事なのかよ」

私は床に尻もちをついた海堂を睨んだ

「あ」

海堂は小さく声をあげると、素っ裸のままスーツの中に入っている携帯を出した

携帯を開くと、ボタンを長押ししている

「は? 電源切ってたのかよ」

「紫音とエッチしたいから
邪魔されたくない」

「邪魔って……普通、仕事優先だろ?」

私は枕に顔を埋めた
海堂のにおいが、枕から香ってきた

海堂はここで生活をしている
こんな広い家で、本当に一人暮らしをしているのだろうか?

無駄に広い家で、さびしくないのか?
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