〜蒼い時間の中で〜
夜の海辺で拓也と綾乃は早速、花火の準備に取り掛かっていた。
バケツに海水を汲み、持ってきた花火が風で飛ばないように、袋の上に少しだけ砂を乗せる。
「他のメンバーはどうしたんだ? 一緒じゃないのか?」
「うん。さすがにこんな時間でしょ? 誘うのも何だかね」
「んで、一人じゃ寂しいから、俺らを誘ったってわけか」
「そ、そんなストレートで言わないでよ。恥ずかしいじゃないの」
綾乃は照れを隠すためか花火に火を点けた。先端からいくつものキレイな光が放たれる。
「それにしても意外だよな」
拓也も同様に花火に火を点けた。
「何がよ?」
「いや、明石ならこんな時間まで夜更かしするな。とか言いそうだし」
「あのねぇ。いくら私でもそこまで堅物じゃないわよ。まっ夜更かしはいけないだろうけどね!」
花火の先端を拓也へと向ける。
「おわっち! 何するんだよ! 危ないだろ」
「べえ〜。さっきの意地悪のお返しよ」
「ほっほう? その挑戦受けて立つ!」
拓也は新たに火を点けた花火を、両手に持つ。
「あっ! それズルイ」
「なんとでも言え! 勝てば良いんだよ」
「女の子相手にムキにならないでよね」
それから二人は互いに花火を振り回しながら、まるで小さな子供のようにはしゃぎ回った。
そのため静かで暗い海辺にいくつもの光が、まるで踊っているかのような光景になっていた。
「……はぁはぁ。なあ? 明石」
「……ふぅふぅ。な、何よ?」
お互いに息が切れたのか肩で呼吸していた。
「俺達なんでこんな事してるんだ? 疲れるし病めないか」
「そ、それもそうね。何だかバカバカしく思えてきたわね」
二人は締めに線香花火をするのだが、そこでもどちらが火玉を残していられるか勝負していたのだった。
バケツに海水を汲み、持ってきた花火が風で飛ばないように、袋の上に少しだけ砂を乗せる。
「他のメンバーはどうしたんだ? 一緒じゃないのか?」
「うん。さすがにこんな時間でしょ? 誘うのも何だかね」
「んで、一人じゃ寂しいから、俺らを誘ったってわけか」
「そ、そんなストレートで言わないでよ。恥ずかしいじゃないの」
綾乃は照れを隠すためか花火に火を点けた。先端からいくつものキレイな光が放たれる。
「それにしても意外だよな」
拓也も同様に花火に火を点けた。
「何がよ?」
「いや、明石ならこんな時間まで夜更かしするな。とか言いそうだし」
「あのねぇ。いくら私でもそこまで堅物じゃないわよ。まっ夜更かしはいけないだろうけどね!」
花火の先端を拓也へと向ける。
「おわっち! 何するんだよ! 危ないだろ」
「べえ〜。さっきの意地悪のお返しよ」
「ほっほう? その挑戦受けて立つ!」
拓也は新たに火を点けた花火を、両手に持つ。
「あっ! それズルイ」
「なんとでも言え! 勝てば良いんだよ」
「女の子相手にムキにならないでよね」
それから二人は互いに花火を振り回しながら、まるで小さな子供のようにはしゃぎ回った。
そのため静かで暗い海辺にいくつもの光が、まるで踊っているかのような光景になっていた。
「……はぁはぁ。なあ? 明石」
「……ふぅふぅ。な、何よ?」
お互いに息が切れたのか肩で呼吸していた。
「俺達なんでこんな事してるんだ? 疲れるし病めないか」
「そ、それもそうね。何だかバカバカしく思えてきたわね」
二人は締めに線香花火をするのだが、そこでもどちらが火玉を残していられるか勝負していたのだった。