キライなんです……
「うわ、ほんとにダメだ……」


センパイのささやく声がしたと思うと、

センパイがあたしの中でドクン……ドクン……と息づいた。




あたしの上にぐったりと体重を預けて。


やがて横にどさっと体を横たえた蓮センパイは、にっこり笑って開口一番こう言った。




「誰が不感症だって?」



「……もう」

あたしは思わず、肌布団を引っ張り上げて顔を隠してた。



蓮センパイは、笑顔で肌布団に潜り込む。

布団の中で、あたしの手を握った。


「やっぱり好きな子としないとダメだな。すげぇ良かった」

「蓮センパイ……」


あたしは照れ照れで言った。


「あたしも……すごくシアワセ……」
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