愛 生 ~aisyou~

 
 「 あーあー…。 」


   
 1年A組。


 
 自分の席で寝そべってため息を吐いた。



 ああ…。

 喋る言葉は決まったけど、

 ちゃんと喋れるかな??

 昨日から何も食べてないせいか、

 フラフラして来たような…。



 「 しーのださん。 」


 
 机に寝そべっていると後ろから



 甲高い声が飛び込んでくる。



 「 …はい?? 」



 だるそうに振り向くと、



 「 あっやっぱりみーちゃんだ!! 」



 その子は目を輝かせあたしに抱きついた。


  
 「 きゃああ久しぶり!!覚えてない? 」



 「 うーん…。 」


 
 抱きつかれたまま、自分の記憶を辿ってみる。



 こんな子中学に居たっけ?

 居なかったら小学生の時?

 うーん…

 甲高い声、甲高い声…。



 「 あっ。 」



 あたしはぱっと起き上がり、


 
 甲高い子の事を思い出した。



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