恋愛短編集
恋なんてしたことがなかった。
だから恋と言うものがよくわからなかった。
でも、今はなんとなくわかる気がする。
「隼人~早く部活行こうぜ」
「おー。チョット待って」
隣のクラスの隼人くん。
彼の声を聴くと胸がドキドキする。
彼がいると目で追ってしまう。
何が好きなんだろう?
赤い色のエナメルバッグを持っているから、赤が好きなのかな。
部活は確か、サッカー部だって誰かが言ってた。
サッカーが好きなのかな。
彼女は、いるのかな?
日に日に募っていく、彼への思い。
真っ白だった毎日に赤が混ざって、ピンク色になっていった。
「なんか最近、楽しそう。恋でもした?」
親友のさっちゃんにそう言われた時は驚いてしまった。
そうか!これが恋なんだ!