誰よりもアナタが好き
気付いたの
私がクラスは二組だった。
わたしの中学校は、中二になるときにクラス替えをしたら、二年、三年と同じクラスだ。
わたしは、中一の時から仲の良かった友人の優衣と同じクラスだった。
優衣とは、部活も同じで特別仲が良かった。
「りんちゃん!同じクラスだったね~」
「うん。優衣と一緒でよかった~」

クラス担任は、女で英語教師の佐藤。
身長はチビで、意外と明るい先生。
「担任の佐藤春です」


私は、中一の秋以来、恋をしていない。
それで、あせりもあり、いい人を探していた。
でも、そんなに急に探しても無理。
わたしはそんなに軽い女じゃないし。


━クラス替えから、三週間ほどたった。
ある、体育の時間。
わたしは生理痛が辛くて見学していた。
そのとき、授業でしていたバスケットのボールが転がってきた。
普通なら、投げ返すが、私はそんな勇気も無かった。
案の定、ボールが私にゆっくりあたった。
それを拾いに、バスケ部の敏樹がきた。
「だいじょぶか?」
「え?」
「おまえだよ?」
「へ…あ…。うん。大丈夫大丈夫」
「おぅ。」

━なんだろう。このきもち。
 


この日から、私はアナタを意識し始めた。
教室でも、体育館でも、音楽室でも、いつも、なぜか、アナタばかりを
探していた。


悲劇は突然やってきた。
わたしは、毎日の日課になっていた、アナタの前略プロフィールの拝見。
  
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