誰よりもアナタが好き
「だから?」


「今日敏樹がみょうに優しいから、敏樹ぢゃないみたいで…」


「そんなことかよ!彼女に優しくしちゃダメか?」


えっ!


は?
そんなこと思ってくれてたわけ?




「だめ。優しくしちゃ。優しくするのは凛だけにして。」



「おう。そのつもりだよ。初デートなわけだし、少しはやさしくしてあげよーかと…俺、がらじゃねーな。」





そのあと、二人は花屋に行った。
敏樹はひまわりを買ってくれた。季節が夏だって言うわけぢゃないのに、小さくてしゅうかくするのが早すぎたような弱々しい花。はじめて敏樹からもらったプレゼントだった。

 
家について鏡を見たら化粧ボロボロ。
かみはぼっさぼさ。


「ははは…」

きずけば、鏡のなかの私とわらっていた。



この喜びを誰かに伝えたくって…。
私は、自然に敏樹に電話してたんだ、、、。

「はーーーーい?もしもし?」


「ひさしぶり===?じゃないっか。きょうたのしかったね☆最後、メイクぼろぼろだったね(笑)ごめんね!!」


「おれ、りんがどんな顔してても、すきだから。」


「またまたあ。そんなこといちゃって。」



「はずかしがんなよ!」




~「りん~ごはんよ~」


「やばっ!ママ読んでるからまた今度ね!」



「おおっ!じゃあな!」



「ばいばい」



この電話が敏樹としゃべるさいごなんて…
私は知る余地もなかった。







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