誰よりもアナタが好き
「実は敏樹の好きな人って、りんちゃんなんだ!」



「ぇっ???あたし?」



嘘だと思った。
けど、優衣の顔は、真剣で笑いがひとつもない、凛とした表情だった。


「敏樹、ちかいうちに告るって。りんちゃんは私の味方だよね?親友だよね?」



味方?親友?


優衣は、しらないうちに人の好きな人とって、喜んで、幸せな日々を敏樹と過ごして、ズルいよ。
なにも知らない優衣がズルいよ。

私だってほんとのこと言いたいよ?わかってほしいよ?
でも、優衣のほうが私より先に敏樹と付き合って、、、。
私の方が先だったんだよ?

ねぇ、優衣。知らなかったでしょ?

あなたより私の方が先に敏樹の魅力にひかれたの。






…言いたいのに言えない。
こんなに敏樹が好きなのに、親友にわかってもらえない辛さは、きっと、私が生きてるなかで一番の辛さだと思った。


友情と恋愛。
あなたならどっちをとりますか?


わたしは、恋愛を選びます。
友情を選んだ人は、今いる仲間に安心出来ていないからだと思います。


私が恋愛を選んだ理由は、優衣ならわかってくれるはず。今までの思いを聞いても前と変わりなく居てくれる。
そう。私は優衣を信じたんです。
親友なら、私の苦しみを分かって、私の幸せを心から喜んでくれるはず。




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