LOVER'Sハウス


「え!?紗来から聞いてないんですか??」


「なにを??」



…紗来…なんで言ってないの!!あれほどあたしが言ったのに…!


…でも、今考えてみたら最近の紗来はどこかおかしかった。


ちゃんと笑えてないような気がしたし、元気がないように見えた。



・・・・・・あたしはとっくに、LOVER'Sのみんながいじめをやめさせてくれたんだ…って勘違いしてた。



まさか、まだ続いてたなんて…。


紗来、気付いてあげられなくてゴメン…。ゴメンね。親友失格だよね…。



あたしは今まであったことをみんなに話した。



「あたし、最初に上履きがなくなった時、LOVER'Sのみんなに話すように言ったの…。…でも、話してなかったなんて…。」


「…そうだったのか…。とにかく、紗来を探そう。刹那、お前が見た奴ら、覚えてる?」


「あぁ。あれはたぶん三年だ。ハデな奴らで、一番目立ってた奴は金髪だった。」


「…それって…菜緒!?」


「夏野、知ってんのか!?」

「あ、あぁ。クラスメイトで、ハデな金髪なんだ。」


…あたしは、真剣にみんなの話を黙って聞いていた。 
 

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