LOVER'Sハウス
「紗来!!!!!!」
春奈があたしのところに走ってきた。
あたしは屋上の床に倒れこんでいた。…とても立っていられる状態じゃなかったから…。
「紗来、大丈夫!?」
『…うん。春奈…ありがとう。』
「なんで??なんでお礼なんて言うの!?…あたし紗来を助けられなかった。…紗来の様子に気付いてあげられなかった。…親友失格だよ…。」
そう言って、春奈は泣いた。…あたしは起き上がって、春奈の涙を指で拭った。
『…春奈は親友失格じゃないよ?…こうやって助けに来てくれたでしょ??…それにまた隠し事したあたしが悪いんだし…。だからいいんだよ。春奈はずっとあたしの大切な親友なんだから。』
「…紗来。ゴメン、ゴメンね…!」
そうして、あたし達は抱き合った。
みんなはあたし達を笑って見守ってくれてた。
『…みんなもありがとう。黙っててごめんなさい。』
「まったく。心配かけやがって。」
「まぁ、紗来が無事でよかったけど。」
…みんな、ありがとう。心配かけさせちゃってゴメンね。結局あたし、みんなに迷惑かけちゃったね。
一でも、助けに来てくれて、ありがとう。
…大切な親友と大好きなみんな。
一…あたしはみんながいてくれて幸せだよ。