LOVER'Sハウス


・・・そしたら春奈に、


「なに言ってんの!そんなケガして、無理に決まってるでしょ。あたしも行くから甘えちゃいな。」



・・・・・・春奈はあたしを心配して言ってくれてるんだ。

一しょうがない!ここは恥を捨てて刹那に甘えよう。



『…えーと、じゃあよろしくお願いします…。』


「…了解。」


そう言うと、刹那はあたしの近くにきて、軽々とあたしを持ち上げた。



『……重くないですか?』

「…なんで敬語なんだよ…。…重くねーよ。てか軽すぎ。食べてんのか?」

『た、食べてるよ!』


「…あっそ。」


刹那にお姫様抱っこされながら屋上を出た。


春奈や他のみんなは、後ろからついてきている。…ちょっと安心。



・・・でも、刹那って力あるなぁ…って男の子だもんね!なんかドキドキする。刹那は男なんだって、意識してしまう。



「…ゴメンな。」


『え?』


「…前にお前の部屋行った時のこと。」


『あ…。…あれはあたしが悪かったんだよ。刹那はなにも悪くない!…あたしが意地張って、いじめのこと隠そうとしたから…』


「…そっか。紗来は意地張りすぎだしな。」


『なんだってぇ?』


…あたしって意地張りすぎなの?

前に元にも言われたような気がする。
 
 
< 113 / 183 >

この作品をシェア

pagetop