LOVER'Sハウス

・・・元は海に来たことあるだろうなぁ。



あたしは今のパパと再婚する前も海には連れて行ってもらえなかった。


前のパパも仕事が忙しくて…身体はもう限界だった…。あたしのせいで…



「紗来?紗来ー??」


『…あ、ゴメン。行こっか!』



一…また思い出しちゃった。もう忘れようって思ってたのに…。でも忘れられないことなんだ…。




あたしはみんなに心配をかけないように、明るく返事をした。



・・・そうだ。今は修学旅行!みんなと一緒に楽しまなくちゃ!!



あたし達はバスから降り、他のみんなが集まっているところへ行った。


もう全校生徒はみんな集まっていて、残るはあたし達だけだった。


あたし達が行くと、教頭が気づいたようで話し始めた。




「えー、では荷物はホテルに預けて海に行きたいと思います。海では注意事項に気を付けて、あまりハメを外さないように!…では、楽しんできて下さい。」

教頭の話が終わると、みんなはホテルに歩きだした。


ホテルは海の近くにあり、とても大きくて綺麗なところだった。階は70階まであると言う、高級ホテル。


あたしはそれを聞いて、ますます学園を不思議に思った。
 
 
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