LOVER'Sハウス


一…ホテル



『…じゃ、また夜にね。』

「おぉ!夜はイベントか。楽しみだな。またな!」

『うん…。』
 
翔と部屋の前で別れて、あたしはまた涙が出てきた。 
なんでだろ…??あたしって人を傷つけるのが上手なのかな………。



…お父さんも…お母さんも…今まであたしに好きと言ってくれた人達も…翔も…みんな、あたしが傷つけた。


…どうして世の中は思い通りになったり、上手くいってくれないの?


…ねぇ、神様。


あたしにみんなを幸せにする力を下さい。
 
みんなを傷つけない、笑顔にできる力を…。











…あたしは泣き疲れて、部屋のドアの前で寝てしまった。





「…来。……紗来。」


誰かがあたしを呼ぶ声で目を覚ました。


『………元?…みんな。』

「紗来!大丈夫か?」


目を開けると、茶色い天井と…みんながいた。


「お前、部屋の前で倒れてたんだぞ。なんかあったと思って心配したじゃねーか。」
 
元が怒ってる。
 
あぁ…、あたし翔と別れた後部屋の前で泣いて…倒れちゃったんだ…。
 
…ここはあたし達の部屋みたい…。
 
 
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