LOVER'Sハウス

『…みんなともっと一緒にいたかったから…』

「「「え?」」」
 
みんなが声をそろえて、あたしを不思議そうに見た。

『…みんなが大切だったから…。翔や他の男の子達とは違う、そんな存在になってた。…みんなと一緒にいたいと思ったの。…だから断ったの。』


「「「………」」」

少しの間、沈黙が流れた。あたしも喋らなかった。


「…紗来、ありがとう。」

そう言われた。
 
…ありがとう????
 
あたし、なにかした??


「…紗来、自分を責めるな。お前はなにも悪くない。もちろん、相手も。だからあんま考えこむな。」


…真斗…ありがとう。


『…あたし、人を傷つけるのが上手なのかな?』


「だから!そんなことねーって。お前はお前。人間誰しも傷つけねぇなんてことはねーんだよ。」


…そっか、そうだよね。
 
あたし、自分を責めてばっかりだった。
 
でも、自分を嫌ってちゃ人を好きにはなれない。
 
人は人を傷つけてしまうことだってあるんだ。


…みんな、ありがとう。
 
あたし、やっと分かったよ。あたしの…今、一番大切にしたい人が…人達が…。

…あたしがみんなと…笑っていられるように、

…神様、見守っててね。
 
力なんていらないから…。
 
自分で手に入れて見せるよ。
 
 
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