LOVER'Sハウス
「ちょ、離せ!重いし。」
『ひどー!久しぶりに会ったのに!!』
あたし達の光景と会話を聞いて、ただ黙って見ている他の寮生たち。
一まぁ、あたし達が兄妹ってことは夏野と悠介と陽呂しか知らないからね。
「てか、なんでここに紗来がいんだよ!」
『え!?元、パパとママから聞いてないの??』
「はぁ??なんも聞いてねーけど。」
ママったら、なんで元に言ってないのよ!あらかじめ言っておいてよね。
『あたし、今日からここの寮母さんになったから!で、住むから!』
「はぁ??なんでだよ!親父たちは!?」
『パパもママもアメリカ行っちゃった!会社のお仕事なんだって。社長も秘書も大変だねー。』
あたしの言葉を聞いて、驚くみんな。って、元から聞いてないの!?あたし達の両親のこと。
「まじかよ…。許可は出てんのか??」
『うん!バッチリ!!理事長の美奈子さんがOKしてくれたの。』
美奈子さんと発言すると、ビクッと肩を揺らす、陽呂。笑える。
「で、いつまで?」
『んー、ママ達が帰ってくるまでだから…一年間だね。』
「一年か…。しょーがねーな。なんかあったら俺に言えよ?」
『うん!ありがと、元。』