LOVER'Sハウス
『…分かったわよ。しょうがないなぁ…』
「ありがと、紗来ー!さすが、あたしの娘!!」
こんな時にだけ調子いいこと言うんだから。
『で?その寮って、どこの寮なの??』
「よくぞ、聞いてくれました!!…その寮ってのはね…
…花園学園の寮でーす!」
ぇぇぇぇえええ!?!?!?
は、花園学園!?
…って、あたしの通ってる学校じゃん!!!!!
『ちょっと待ってよ!寮って、女子寮よね?まさか、男子寮じゃ………』
「あら?紗来、知らないの??女子寮の"赤薔薇寮"と男子寮の"白薔薇寮"の他に"青薔薇寮"があるのよ??」
『…は?』
「…知らなかったのね…。よく知らずに一年間過ごしてきたわね??」
え?なに??寮って3つもあったの!?
ってか、なんであたし知らなかったの??
「…言っておくけど、元は"青薔薇寮"よ??」
『ぇ、ぇぇぇぇええ!?』
「これも知らなかったとは。まったく…」
だってだって、寮なんてあるってことしか知らなくて、あたしには無関係だったんだもん!!
…あたしの家は花園学園から徒歩10分のところにある。
そんな近いんだから寮に入る必要、ないでしょ??