LOVER'Sハウス

終恋 紗来の決意



一あたしって、臆病だな…。



信じられる友達がいるのに、その友達にも言わないなんて・・・・・・。



…こんなあたし、みんなは嫌い??……あたしは嫌い。


一自分自身がイヤになる。






一その日の夜。


あたしは普段通り夕食を作り、みんなで他愛もない会話をした。





一自分の部屋。あたしはベッドの上にうつぶせになって考えていた。



『……はぁ。』


自然とため息がでる。


今日はいつもみたいに笑えなかった。きっと、引きつっていたと思う。


みんな、気づいてないよね・・・・・・・・・。





一コンコン




部屋をノックする音が響いた。



…誰だろう??



「………元だけど。」


…元?どうしたんだろう。


『……入って…。』



そう返事をすると、元があたしの部屋に入ってきた。




『…どうしたの?』


「……ちょっとな。」


そう言いながら、ベッドに腰掛ける元。なんか、元気ない??






一少しの間、沈黙が流れる。





先に口を開いたのは、元だった。
 
 
< 36 / 183 >

この作品をシェア

pagetop