LOVER'Sハウス
『それで?ママ達の出発はいつなの??』
「明日よ?」
『明日ー!?!?早くない?』
「そんなこと言われてもねぇ。パパの仕事で行くんだから、早く行かないと。」
−あたしのパパは大企業の社長さん。そして、ママはパパの秘書。
だからいちおう、家は裕福な方でなに不自由ない生活を送ってきた。
…パパはあたしの本当のお父さんじゃない。…つまり、義父。
ママはあたしを産んでくれた実の母親だけどね。
パパとママはあたしが小学二年生の時、結婚した。
お互い、結婚は二回目で、再婚という形だった。
一パパの方にも息子さんがいて、名前は元(はじめ)。
あたしの一つ上でお兄ちゃんだ。
元も花園学園の生徒で、男子寮"白薔薇寮"で生活をしている…と思っていた。
…まさか、全校生徒に選ばれて"青薔薇寮"で生活しているなんて…。
今さらながら、事実を知ってあたしは少し戸惑っていた。
元が寮生活をしたいって言った時も、今まで以上に戸惑ったけど…。
まぁ、元といれば安心だし。家事なら習い事をたくさんしてきたあたしにとって、全然平気!!
料理は得意分野だし!!
頑張らなきゃね!