LOVER'Sハウス
*悠介side*
…俺はあの人が好き。
一俺の家は、茶道の名家で代々引き継がれる川柳家。
…今まで女が継いできたが、俺たちの年、男しか産まれなかった。
俺には二つ上の兄がいて、それなりに仲が良かった。
一そしてある日。兄貴が家を継ぐと言った。
俺は兄貴に、いいのか?…と聞いた。そしたら、兄貴はいいんだ…と静かに一言いったんだ。
正直、俺が継ごうかと迷っていた。兄貴には自分の好きな道に進んでほしかったから。
でも、兄貴は俺を思って決めてくれていた。俺が好きな道にいけるように…。
だから兄貴の分までやりたいことはやる。そう決めた。
一そして俺はあの人に出逢った。
家と昔から縁のある、香宮家の子供と言う。
そして俺はあの人を見た瞬間、目を奪われた。
綺麗な可愛い女の子。その人は俺より一つ年上で、とても優しく接してくれた。
俺はそんなあの人を昔から慕っていたし、…なにより、好きだった。
一そしてその気持ちは今でも変わらない。
・・・俺の大切な女の子。