LOVER'Sハウス
*聖side*
−一年前のあの日。
俺は初めて、女を心から守りたいと感じた。
・・・今まで俺は最悪な人生を送ってきた。
家は普通の家庭だったが、小さい頃からなにもかも我慢してきた。
両親は共働きでいつも仕事、仕事。…家に帰ることはほとんどなかった。
一そんな時の俺の支えは、いとこの刹那だった。
刹那も俺と同じような状況で、気持ちはお互いに分かりあっていた。
・・・そしてある日。街を歩いていたら一人の女が不良に絡まれていた。
俺と刹那はすぐに助けようとした。
二人ともケンカっぱやい性格だったから、それなりに強かった。
一その時の女。
俺はなぜか、その女を見て守りたいと感じた。
泣きそうな顔を見て、泣くなって叫びたくなった。
一初めてだった。そんなことを思ったのは。
そして俺は、高校で寮生活をすることになった。
あの家にいても、意味がないような感じがしたから。
一そして、俺と女は再会を果たす。
あいつは笑っていた。
一これからは俺がお前を守ってやる。