LOVER'Sハウス
王子様からの言葉
*紗来*
一来るって…誰が??????
春奈が呟いた言葉に首を傾けていると…
「「「きゃぁー−!」」」
って、また女子の甲高い、黄色い声。
男子なんて興味なさげに友達と喋って見向きもしない。
「ほら、来た!ねっ、あたしの言った通りでしょ?」
…あぁ。春奈がもうすぐ来るって言ったのは、LOVER'Sのことだったのか。
『そうだね。もう始まるの??』
「うん。これから開会式やって、それからじゃない??」
・・・これからか。まぁ、準備オッケーだし!
「よし!がんばろ!!!!」
『…春奈、なに張り切ってるの??』
「張り切るわよ!だって優勝したら、LOVER'Sから一言よ!?最高じゃない!!紗来も優勝するのよ。」
『はいはい。言われなくてもバスケだけは負けないし!』
そう意気込んで、あたし達は静かに開会式の話を聞いていた。
「…優勝したチームにはLOVER'Sから一言。皆さん、がんばって下さい!」
と言う、司会の男。
がんばるけど、あたしはその一言のためにがんばるんじゃないし。
ただ、大好きなバスケをやって楽しみたいだけ。まぁ、負ける気はないけどね!