LOVER'Sハウス


「香宮さーん、リクエストはありませんかぁ??」


…ウザい!聞いてくるなぁ!!



…だって、リクエストなんてないんだもん。この一言が目当てでバスケに勝ったんじゃない。


それに、みんなに一言いってもらわなくても、寮に帰ったら話せるし。





『…リクエストなんて、ありません!てか一言も言ってもらわなくて結構です!』






一シーン…









・・・・・・え?あたし、なんかヤバイこと言った!?!?!?


司会者は唖然としてるし、下にいるみんな…特に女子は"もったいない"なんて言ってる。





もったいない??別にそんなことないし!なんなら、変わってあげましょうか?



「…え、えー、香宮さんがいいと言っているので一言はなし……え??」






…司会者が驚いたのも無理はない。
だって・・・、









一みんながあたしに近づいて来たから。


あたしは近づいてくると同時に後ろに後退りしたが、「逃げるな」って言われた。






………なに?????





一…みんなに言われたんだ。…あたしが…言ってほしかった、一番嬉しい言葉を。
 
 

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