LOVER'Sハウス
一…結局、春奈もそう言うのね…。
あたしは仕方なく、春奈と笑花に今までのことを話した。
「…そうだったんだ。話してくれればよかったのに!」
「そうだよ??隠し事はなしって言ったじゃん!」
…春奈…笑花…。ありがとう。二人とも大好きだよ!
『二人とも、ありがとう。もう隠し事はしない!』
「うん!……で、紗来の好きな人は8人の中の誰??」
・・・・・・はい??
『なに言ってんの、春奈!あたし、別に好きな人いないよ??そりゃみんな友達として好きだけど。』
「えぇ!?!?もったいない!あんなにカッコいい人達に囲まれてるのに!?誰も!?」
『誰も!みんな友達!』
そう。みんな友達!あたしは恋愛なんて、当分のうちはいらない!!
「ちぇっ。もったいないの!」
って、まだぼやいている春奈を無視していた。
一ガラッ
教室のドアが開いた。
入ってきたのは…真斗。
後ろには女子が引っ付いて歩いてた。
「お!王子の登校じゃん」
隣にいる春奈が言った。
真斗はルックスが良いし、学校では表の優しい性格で通しているため、みんなには王子みたい…って言われてる。