LOVER'Sハウス
一だからなのか、いつの間にか春奈は王子って呼ぶようになってた。
全然王子なんかじゃないのにね…。
「ね、北原くん。数学の宿題してきたぁ??」
って甘えた声で話しかける、とりまきの女子。
「うん。やってきたよ。良かったら、見せようか?」
「ホントー?嬉しい!」
一…チクッ
・・・チクッ??????
まただ。…前の球技大会の時、聖に対してもチクってした。
……これは、なに?????
一ガラッ
またドアが勢いよく、開いた。
そこに立っていたのは、…玲先輩!?!?!?
「紗来、ちょっと!」
一…あ、あたし!?
周りはあたしに注目。…怖いから!
てか、玲先輩も教室まで来てどうしたんだろ??
あたしは仕方なく、ドアのところにいる玲先輩に近づいた。
『玲先輩、どうしたんですか??』
「いや、ちょっと心配になってね。…僕たちがあんなこと言っちゃったから、紗来がなにか言われてるんじゃないかって…。」
・・・玲先輩………。
一…そう思うなら、あんなこと言わないで下さいよー!!!!!