LOVER'Sハウス
一それからずっといじめは続いた。
あたしはみんなの前ではいつも通り笑っていた。
演技が上手いのか、春奈やみんなに気づかれることはなかった。
一…青薔薇寮。あたしは今、学校から帰って自分の部屋にいた。
いつも帰ったら自分の部屋にすぐ入って、ベッドの上で泣いてた。
絶対、みんなの前では泣かないって決めてたから…自分の部屋でいっぱい泣いた。
一コンコン
部屋のドアがノックされた。あたしはすぐに涙を拭き、ドアを開けた。
『……刹那…。』
「…入っていいか?」
『…うん……。』
なんで刹那が?…なんか様子もおかしいし…。いつもと違って、真剣で穏やか。
あのクールな刹那じゃない…今日の刹那はなぜか、落ち着いてる…。
『…どうしたの??』
「……泣いてた?」
『え…?』
「…その目。赤い。」
あ…。しまった…。さっきまで泣いてたからだ…。
バレちゃいけないのに。このことだけは…。