苺祭的遊戯(ショートストーリー集)
・愛し君は未だ幼い1(09.05.17)
愛し君は未だ幼い5のお題
1.無垢で無邪気で無知な君
「お兄ちゃん、だぁいすきっ」
小学6年生、もう随分と身体に丸みを帯びてきた少女は、ベッドの中でいつものように無邪気に俺に抱きついてくる。
甘い香りが鼻腔を擽る。
彼女の父親である紫馬さんが、誕生日にブラジャーをプレゼントしなきゃと呟いていた。
そのくらいに、彼女の胸はもう、丸みを帯びてきていて、無防備にパジャマの上から抱きつかれると、正直言ってカラダが反応しそうになって困る。
「お兄ちゃん? 疲れてる?」
黙ったまま、抱き返せない俺を、都さんは真っ直ぐに見上げてきた。
宝石のように煌く黒い瞳は、無防備に主人を慕う子犬のようで、俺は仕方が無く曖昧に微笑むと、いつものように彼女を腕の中に抱き寄せ、頭を撫でることにした。
さながら、喉の下を撫でられた猫のように、気持ちよさそうに彼女は瞳を細めている。
その、紅い唇に触れるだけのキスを落とす。
(次ページへ)
1.無垢で無邪気で無知な君
「お兄ちゃん、だぁいすきっ」
小学6年生、もう随分と身体に丸みを帯びてきた少女は、ベッドの中でいつものように無邪気に俺に抱きついてくる。
甘い香りが鼻腔を擽る。
彼女の父親である紫馬さんが、誕生日にブラジャーをプレゼントしなきゃと呟いていた。
そのくらいに、彼女の胸はもう、丸みを帯びてきていて、無防備にパジャマの上から抱きつかれると、正直言ってカラダが反応しそうになって困る。
「お兄ちゃん? 疲れてる?」
黙ったまま、抱き返せない俺を、都さんは真っ直ぐに見上げてきた。
宝石のように煌く黒い瞳は、無防備に主人を慕う子犬のようで、俺は仕方が無く曖昧に微笑むと、いつものように彼女を腕の中に抱き寄せ、頭を撫でることにした。
さながら、喉の下を撫でられた猫のように、気持ちよさそうに彼女は瞳を細めている。
その、紅い唇に触れるだけのキスを落とす。
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