苺祭的遊戯(ショートストーリー集)
バスタオルで長い髪を拭きながら、シャワールームのドアを開けた私は目を向いた。

……ど、ドレス?

しかも、これって、ほら。
あれよ?

純白の、ドレス。

下手したら、ウェディングドレスにしか見えないような。

いやいや、気のせい、よね?

「ユリア、服、着た?」

キョウの声が聞こえる。

「服って、ねぇ。
 何、このドレス?」

戸惑いを隠せないまま声をあげると、遠慮なくカーテンが開けられた。
私は慌ててバスタオルを纏う。

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