苺祭的遊戯(ショートストーリー集)
「ほら、伸彦。
 買ってきた――」

彼の友人の一人が定食を載せたプレートを持ってきた。

「サンキュ」

言って、小銭を渡すヒコ。
本当に慕われてるんだなーって感心しちゃう。

「俺、ここで食べていい?」

「もちろん」

子犬みたいな連れの人は、嬉しそうにそばに座る。

「はじめまして。
 俺……」

彼は急に自己紹介を始めた。

「はぁ、どうも。
 はじめまして」

学部と名前を告げられて、面食らう私。

「伸彦さんの彼女とお話できて嬉しいです」

続けて彼はそう言った。

――なんですって?

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