苺祭的遊戯(ショートストーリー集)
「ほぉ、どんな嘘でも?」
相変わらず本に目を落としていたキョウが、ふと視線をあげた。
磨き上げられた日本刀の切っ先を思わせるような視線が、きらりと光って店主を突き刺す。
「もちろんよ。
天下のテレビ局が配信するニュースですら、その日のトップニュースは嘘に塗れているのよ。
日本の首相が暗殺されたとか、日本で油田が見つかったとか」
……そんなニュース、流れたことありましたっけ?
「楽しまなきゃ、損だわ」
にこりと微笑む店主の眼差しは、キョウに釘付けだ。
えーっと、えーっと。
面倒なことになるのは、多分この私なんで、適当なことを吹き込むのはやめてもらえます?
(次ページへ)
相変わらず本に目を落としていたキョウが、ふと視線をあげた。
磨き上げられた日本刀の切っ先を思わせるような視線が、きらりと光って店主を突き刺す。
「もちろんよ。
天下のテレビ局が配信するニュースですら、その日のトップニュースは嘘に塗れているのよ。
日本の首相が暗殺されたとか、日本で油田が見つかったとか」
……そんなニュース、流れたことありましたっけ?
「楽しまなきゃ、損だわ」
にこりと微笑む店主の眼差しは、キョウに釘付けだ。
えーっと、えーっと。
面倒なことになるのは、多分この私なんで、適当なことを吹き込むのはやめてもらえます?
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